高麗川清流

高麗川コンクリート遊歩道に反対し計画再考を求める会

知事回答と日高市工事再開決定を踏まえ、また「さわやか自然百景」放映を前に知事へ再提案

埼玉県知事 上田清司
「知事からの御回答への再提案」
2016(平成28)年1月14日 
高麗川コンクリート遊歩道に反対し計画再考を求める会 代表 横山秀男 
 
時下ますますご清祥のことと存じます。
平成27年12月3日に、「川のまるごと再生プロジェクト」事業による高麗川河川敷へのコンクリート遊歩道建設に関し、メールと広聴・知事への提言担当者への直接手渡しにて要望書を提出致しました。
 それに対し御回答を10日にいただきました。ありがとうございます。知事はその中で、「12月11日にはこのワーキングチームで話合いが行われます。このたびのご提言についてもしっかりと検討し、その結果について横山様にお知らせするよう県土整備事務所に指示をしました」と述べられ、心強く感じた次第です。
 12月28日に、工事再開着工の旨、飯能県土整備事務所より電話にて連絡がありました。傍聴者によると、私たちの要望について実質的な検討は行われなかったようです。コンクリート遊歩道全工区建設の年度内完成を目指すという結論は極めて残念なこと、話しが通じない事に無念を覚えた次第です。
 要望書に全てを書きましたので、詳しくは繰り返しませんが、私たちは、強く何度でも主張致します。高麗川の自然を破壊するコンクリート遊歩道建設は民意を反映しない無益なことで、埼玉県民、日高市民の地域で生きる拠り所を破壊し、公共の利益に反することである、と。
 日高市長は、市民にも意見を聞いた、市民に支持されている、と言われていますが、全くそうではありません。情報公開もしない、説明もしないという中での日高市における川の再生事業推進やコンクリート遊歩道決定は、行政のとしての責任と役割を果たしたものではありません。
日高市長の一方的な強弁による工事着工は、主たる事業者、共同事業者としての埼玉県も支持していると解せば、県市共々、市民の納得が得られていない、目標も効果も不確かな公共事業の執行者という誹りは免れません。コンクリート遊歩道建設は、このまま推進されれば、河川行政、環境行政、まちづくり等、どの面から見ても、歴史に残る破壊となるのではないでしょうか。
日高市は最後まで市民説明会を行いませんでした。しかし、私たちをはじめとする市民グループの活動によって、私たちが要望に至った事情の理解が深まりつつあります。
折しも、NHKの看板番組である「さわやか自然百景」が、コンクリート遊歩道建設予定地の自然を特集、1月31日に全国に放映されることになりました。番組予告を見ると、「特徴は、清流と里山の美しい景観、両岸にクヌギなどの広葉樹林が連なり、秋の紅葉の季節は万華鏡のよう、多彩な生きものが躍動する川」とあります。正に、私たちが体験し感じる高麗川です。
知事、ぜひこの番組をご覧になって下さい。コンクリート遊歩道建設は、中止区間もあり完全に事業趣旨は破綻しています。しかし県土整備事務所と日高市は未着手工区も工事発注する意向です。
この番組をご覧になっても、なお知事は、日高市長、日高市県会議員と共に、日高市の最も貴重で市民に支持され愛されている財産を破壊してまで、コンクリート遊歩道を作ろうとするのか。事業を繰り越して、協働による川の再生を世界に全国に発信しませんか。私たちは、そうすることが、今後4年間の知事の仕事を象徴するものとして後世に残ると信じています。
私たちは、知事の、政治家としての行政家としての、全人間的存在を賭けた決断を下して頂きたいと、切に願っています。
以上
追伸:「高麗川まるごと再生プロジェクト」の内容と私たちの主張を、多くの人に理解してもらうために、ホームページを作成致しましたので、ご覧になってください。    http://komagawaseiryu.hatenablog.jp/