高麗川清流

高麗川コンクリート遊歩道に反対し計画再考を求める会

コンクリート遊歩道の工事再開、市が決定

 2016年、平成28年となりました。高麗川清流ブログの最初の原稿です。
 ついに市が、コンクリート遊歩道工事のゴーサインを出しました。12月28付けで市のHPに、高麗川まるごと再生プロジェクトの内容を公表し広報ひだかには、天神橋から新井橋までの3箇所のコンクリート遊歩道建設が「県の取組」として掲載されました。
 HPでは、高麗川まるごと再生プロジェクトについて、こう説明しています。

 「市では、関東有数の水質を誇る高麗川の清流があることから、平成7年に「ふれあい清流文化都市」を宣言し、市の特性を生かした地域の活性化に取り組んでいます。なかでも巾着田は、年間約60万人のお客さまが散策や川遊びに利用されるほか、バーベキューなどを楽しむ場ともなっており、特に曼珠沙華群生地は、全国的にも有名な景勝地となっています。そのような特性を生かしていくために、プロジェクトの整備方針を「たくさんの魚影を眺めることができる高麗川とのふれあい」とし、埼玉県、日高市、地域住民の代表や地域活動団体等の関係者との協働による「日高市部会」を立ち上げ、話し合いを進め、高麗川の再生に取り組んでいます」
 また、こうも書かれています。
 この事業について、「これからの市の取り組み」「これからの埼玉県の取り組み」と分けて書き、コンクリート遊歩道は、「これからの埼玉県の取り組み」としています。

 コンクリート遊歩道建設の企画・提案は日高市が行い、埼玉県はその計画にお金をつけ、工事を行うという仕組みです。したがって、コンクリート遊歩道設置の推進と責任の大きな部分を日高市が背負っています。
 市広報のこれらの説明では、反対を無視し市民の意見も聞かずに、しゃにむに、何が何でも、コンクリート遊歩道を建設する、という市の姿勢・方針を理解できません。取って付けた理由をいくつか張り付け合わせたような空虚な説明に、この事業の性格が表れています。
 8年間にわたる県と市の共同事業である川の再生について、沈黙を押し通し、コンクリート遊歩道工事も3年前に決定して業者も選定し、発覚するや、後付けの理由と強弁で工事再開としました。
 納得できる理由は何もありません。リーダーの姿勢が問われるのではないか、市政に横たわる大きな根本的問題があるのではないか、そう感じます。
 市長は、私たちの目からは、明らかに事業趣旨が破綻しているのに、12月議会で「速やかな完成に努める」としました。
 県議(市部会常任メンバー)は、コンクリート遊歩道が提案された市部会第2回に出席し「すばらしい整備内容」としました。
 市政を司る2人のリーダーからは、日高市の最も貴重で市民に支持されている財産を破壊してまでコンクリート遊歩道を作ろうとする明確な理由が見えてきません。

 期せずして、NHKが看板番組である「さわやか自然百景」で高麗川を取り上げます(1月31日)。予告には「清流と里山の美しい景観と多彩な生き物の躍動」とあります。正に、私たちが体験し感じる高麗川です。
 知事も、
 県議も、
 市長も、
 ぜひこの番組を見ていただきたい。
 この高麗川コンクリート遊歩道は、河川行政、環境行政、まちづくり等、どの面から見ても、歴史に残る破壊になるのではないでしょうか。1月31日、既に重機のうなりが川辺に響いているかもしれません。今からでも遅くはないと言いたい。いったん中止して、県民、市民の大多数が納得できる川の再生としたら、と切に思います。
 このブログが多くの市民に読まれ、県政、市政を理解する一助になればいい、と願っています。